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「俺に話しかけてくるなんて久方ぶりだが、なんか用か?」
クラスが違うから話す事があまりなかった。
同じクラスにいた時は、それなりに話をしていた記憶があるのだが、どうしてあまり話さなくなってしまったんだろうか。
「図書室のシキちゃんが化け猫になったんじゃないかと噂されているんですよ! あんな可愛い眠り猫のシキちゃんがですよ!」
「……らしいな」
噂好きでもない俺でさえその話を聞いているのだから、校内では知らない者はいないレベルなのではなかろうか。
「神主の娘というのは困りものです。シキちゃんが化け猫になったかどうか確かめて欲しいと言われたのです。探偵さん、知恵を貸してもらえないですか? いいですよね?」
有無を言わさぬ、肯定のみを求めてくる微笑みを前に俺は苦笑しかできなかった。
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