奇跡

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それから9ヵ月がたった。  「はぁはぁ。」 息を切らして学校から病院へ向かうみか。 早く行かなきゃ!! 「みかちゃん!早く!」 と病院の前で待っていたのはとおる。 「まだ産まれてない?」 「うん。でももうすぐだって先生が言ってたよ。」 みかと、とおるは急いで産婦人科へ向かった。 分娩室の前には皆集まっていた。 父親は分娩室の前を行ったり来たりしている。 「お父さん!落ち着いて!」 「あ……あぁ。毎回、俺はこうだ。何回経験しても慣れないよ。」 「私の時も?」 「みかが産まれる時なんかもっとひどかったよ。まだ落ち着いている方だ。」 「そう。」
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