5人が本棚に入れています
本棚に追加
スーハーと深呼吸した後に、少しずつ話し始めた
「他の人には話さないでね」
そう頭に注意を言い、語り始める
「あの日は曇りでスーパーに母さんと一緒に、買い物に行ったんだ」相槌を打ちながら聞く
「あの日」の事を話しているのは明白だった
「母さんは念の為ビニール傘を1本だけ持って、歩いて行く途中雨が降り始めてスーパーにつく頃には、かなり降っていたんだけど」
「買い物を終わった後には雨は少し止んでいた」
「だから傘を買わずに帰った」
「自分は、お菓子袋をわたさた」
「そしてそのまま帰った」
少しずつ息遣いが荒くなるのが分かる
「そして、あの場所……」
目に見えて疲労している
「無理に話さなくてもええねん!」そう強く言う
「知っといて、おね、がい」と
そう懇願され自分は口を噤む
息も絶え絶えで話を続ける
「あの場所で、じぶんは、先に、降りる、階段寄りに居たんだ」
「そして、、じぶん、は足を、滑らした」
「死んだ、と思った」
「でも、その時、母さんが傘を捨て」
「お菓子の袋を掴んで、引き寄せて、、」
「庇ったんだ」
「死ぬのは、じぶんのはず、だったのに」
過呼吸になりつつあった
それでも西上は語るのをやめない
「だから、じぶんは、とう、さんに会いたくない」
「だって……」
「母さんを、殺したのは、ボク、なんだか…」
その言葉の途中で倒れた
「西上、どうした?おい!?」
その叫びに駆けつけてきた看護師が緊急搬送し
一段落着いたあと、担当医者が聞いてきた
「どうして倒れたか理由分かるかな?」
そう聞かれた時自分は
「分かりません…でも多分、親を絡めた話をしたからだと思います、前々は大丈夫だったんですけど……」そう小さく言う
「そうか…でも思い当たる節が見つかったら
教えて欲しい。とりあえず本人の容態を見てくるよ」そう言って直ぐに去っていた
その途中1度こちらを見てきた
まるでこちらを見透かされた気分になった
多分……バレてないと…思う
そう考えながらその日は帰るのだった
最初のコメントを投稿しよう!