一つの転機

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昼休み食堂に訪れていた。 「探してる人と落し物ってなんなんよ」二人とも急ぎながら食事をする 「この黒の傘の持ち主で、この学校の女子」 「傘?どうしてそんな物を?」 折りたたみ傘でしかも探している相手が女子であると言われ 尚更、訳が分からなかった。だって「あの日」・・・ 話している相手が、情報で脳がパンクしそうになっている事など 全く気がつく様子もなく、そして新たな情報が頭に入ってくる 「これは自分の通学で見覚えのない顔の女子で電車から降りて落とした所を拾った物なんだ。少し彼女が不安そうにしていた…からかな」との事らしい その言葉を聞いて・・・頭の中でバラバラだったものが、その言葉で1つの線で繋がった 「手伝うわ」と若干食い気味に言う 「馬鹿にしないのか?ここまでするなんて」 「そこは気にするな、親友のよしみってやつや、他学年見に行くのきついやろ?」 その言葉に彼はグウの音も出ないようだった (これを機会に何か変わるかもしれへんしな) 「何か言ったか?」 考えが見透かされた気がして 「いやこれからどうするか考えてただけやそうと決まれば近場の高3から回るで」と、即座に話題をそらす そう言い、彼の食べた器も持ちつつ洗い所に向かうのだった。途中にとある人に携帯で連絡を入れながら
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