5人が本棚に入れています
本棚に追加
先輩に任せてる間に自分は新校舎の方に向かう
この学校は人数の関係上
後から増設した新校舎と旧校舎に別れている
新校舎は高一が学ぶ場となっている
自分が向かっている場所は教室ではなく職員室だ
自分は傘の持ち主の名前は疎か、顔すら知らない
そして探している物が市販の傘となれば見つかるはずもない
でも、西上は顔に見覚えがないと言っていた
自分たちの通学電車は田舎方面の為
その方面から来る人は多くない、それで知らないとなると…
その答えの確認の為に職員室に入り担任の先生に聞く
「先生、今年に入ってから来た転校生、もしくは最近学校に通い始めた人は居ますか?」
「なんだ藪から棒に……転校生が居るよ、高校1年に。最近、朝の連絡会議で転校生が来た事の話されたからな」
内心ガッツポーズをしながら
「多分女子じゃないですか?もしそうなら名前とクラス教えて貰えませんか?」
少しだけ悩むと待ってろと言って
名簿を取ってくる。そこの名前の書かれた欄を指さす
名前は若林さん、1-3組だ
その事をしっかり記憶させる
「但し変な事するなよ。面倒はゴメンだからな」
そう言い残すと先生は、自分の机ではないどこかに向かった
「了解です。ありがとうございました」その後ろ姿に、頭を下げ職員室からでる
感謝しつつ階段前に戻るのだった
最初のコメントを投稿しよう!