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時間ギリギリでいつものように教室に入る
チャイムの音が鳴り響く、そして
「これからホームルーム始めるぞー」と担任が気が抜けるよう声で声を掛ける
クラスの中を見渡す
(休みも無いみたいやし、特に問題なさそうやな)
これは癖の様なもので何となく周りの人を見てしまう、言わば「人間観察」に当たるのだろう
隣の親友「西上 守」の事を気にかけていた
何もかもが変わった「あの日」
「あの日」も雨が降っていた。
彼の顔は、あれ以来晴れていない。何も知らない人から見たら普通だが、それはひたすらに自分を取り繕っているからだ。
それでも昔に比べればだいぶマシになったと言える
人に話す事すら拒絶していたあの時に比べれば
でも、それでも心の底から笑うのは見なくなった
愛想笑いはするが根底から笑っていると感じる事は無くなってしまった
どうしようもないのも分かっている
それは自分がどうこう言って変わるものでは無い
その起きた事実は確かに残り続ける
それにどう向き合うかは、彼自身が解決しないと永久に変われないだろう。
そうでないと、彼はまた自分を取り繕い続けるだけだ
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