第二章(過去に書に付けたさせていただいたSS)

2/7
前へ
/37ページ
次へ
 あいつは部屋の空気を全く違うものに変えてしまった。  そしてその異空間に俺ひとりを残してふっと消えてしまった。  いつもとは濃度の違う空気に、ほのかに残る馴染みのない男の香りに呼吸が苦しくなる。自分の部屋だというのに見知らぬ場所にいるようだ。  「愛しています]  そんな青臭い言葉に浮かれて舞い上がり、足元さえ見えないのだ。                                   タイトル【青嵐】
/37ページ

最初のコメントを投稿しよう!

19人が本棚に入れています
本棚に追加