第二章(過去に書に付けたさせていただいたSS)

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 「もう疲れた、別れようか」  年月を経て気持ちも形を変えた。  昔の熱い情熱はない。  「そうか」  たった三文字の短い返事。 貴方も切り出すタイミングを待っていたのだろう。  涙がはらはらと落ちる、枯れたはずの涙がこぼれる。 指先でその涙を優しく拭われた。  「俺はお前と静かに老いていく道を選ぶけれどね」  頬に触れられて、風が吹く、色のない景色を揺らす。 その風が枯れ草の下に隠れていた春を待つ青い香りを運んできた。                                  タイトル【したもえ】
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