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テストが終わり夏休みに突入した私は今実家に帰っている
本当は学園でゆっくりしていたかったが何分今の状況ではそうもしてられない
奏の運転で屋敷に入り扉を開ければ久しぶりの我が家の匂いが包み込む
匂いに酔いしれる私は騒がしい足音に二階を見ると父上が私のいる玄関の方を覗き込み目が合えば階段を猛ダッシュで駆け下りてくる
相変わらずの元気さを拝見でき何よりです父上
「椿…っくそ」
「ただいま戻りました父上」
「ああ、おかえり、おかえり椿」
私を抱きしめる父は少し涙ぐんだ声で胸がチクリと痛んだ
中々離れようとしない父上をなんとか説得して昼ご飯を理由に広間へ向かい料理を食べながら学園のこと、そしてこれからの事について話し合った
父の中では既にレールが決まっている
勿論私も父の意思を尊重する為に実家に帰ってきた
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