01 異世界に転生したら魔神でした。

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01 異世界に転生したら魔神でした。

「ねぇ知ってる?」  名前も知らない女の子がある少年にそう聞きました。  少年の名前は、佐々木小十郎。  少女の名前はわかりません。  だけど答えなければいけない気がしました。 「知らない」 「かわいそう」 「え?」  小十郎は少女の言葉に不安を感じました。 「あなた、もう死んでいるんだよ」  少女の言葉で小十郎は我に返りました。 「そうだった。  俺、死んだんだ……」  小十郎は突然降ってきた核ミサイルで死にました。  どうして死んだのか。  なぜ死ななければいけなかったのか。  なにもわかりません。  ただ、思い出したことがひとつだけあります。  それは、自分が死んだ……  ただ、それだけです。  小十郎は目を閉じます。  そして、ゆっくりと深呼吸。   すぅーはぁー  そして、目を開けるとそこにはいじめっ子たちが少年の周りを囲っています。  小十郎はサマーという名前でこの世界に転生してきました。  父親は魔神ソロモン王。  最強の魔神として恐れられています。  しかし、その息子であるサマーはその能力の欠片もありません。  産まれたと同時に強力すぎた魔力に魔力回路が追いつかず爆発。  サマーは母と魔力を失いました。     
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