14.そばにいる

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   買い物してきた連中が穏やかに、でもそれなりに賑やかにテーブルにいろいろ広げている。それを二人で眺めていた。  リッキーがそっと手を握ってくるから僕も握り返した。  見たことも無い、女の子のシェリー。絶えずその肩に腰に手をやる優しい顔のエディ。消化できなくったって見ている僕はとても幸せで。  頬にキスされて、リッキーの指輪にキスを落とした。  食べたばかり。薬も飲んだし。ひんやりと両脇が冷たくて気持ち良くて。いつの間にか僕はそのお喋りの中で眠くなっていた。隣にいるリッキーが頬を撫でてくれた。 「僕のリッキー……」 「なんだ? 俺のフェル」 「お前は一人じゃないからな……」 「分かってる。お前がいる」 「うん……僕がいる……」 「そのまま眠れよ。俺、そばにいるから。みんなもいるから」 「リッキー……」 「俺、いるから。ずっと支えていくからな」 「僕も……支えるから……」 お前がいれば大丈夫だよ 僕にはあんなもの、もう必要ない お前のためならなんでも………… ――第五部[帰国] 完    
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