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序章 16歳のカミングアウト
ここは大陸の中央にあるエターニア王国。
その王城の前の大広場…そこには国民が大挙として押し寄せていた。
いや国民だけではない、近隣の国々からも大勢の人々が訪れているのだ。
この人だかりの原因は…この王国の国王シャルル・ド・エターニア3世の一人娘、シャルロット・エターニアの16歳の誕生日を祝した式典が開かれるからである。
シャルロット姫と言えば近隣の国々はもとより大陸から海を渡った遠方の国々にまでその名が知れ渡っている人物だ。
透き通る様に白い肌、顔立ちは見眼麗しく大き目な瞳は湖の様に蒼く澄んでおり小さな唇は花の蕾の様に可憐であった。
美しいブロンドの髪は先端にいくほど桃色にグラデーションが掛かった神秘的なもので、これは染めたりしていない天然の色だ。
性格は明るく天真爛漫で人当たりがよく身分に捉われず誰とでも気さくに話し、時にお城を抜け出して街に繰り出すなどそのギャップも魅力なのか国民からの人気もすこぶる高かった。
当然それだけの姫君を各国の王族や貴族たちが放っておくはずも無く、引っ切り無しに求婚の話がきていたがシャルロット姫はそのすべてを丁重に断っていた。
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