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俺が知っている古徳は、ざっとこんな感じ。 うん、どう考えても別人じゃないか。 だって古徳は、はじめて手を繋いだ時、頬を赤らめて照れながら笑ってた。 触れるだけのキスをした時、ぎこちなく「緊張するね」なんて言っていた。 そう、俺の知る古徳はこういうヤツだ。 性的なことに慣れていなくて、それでもリードしようと頑張っているようなヤツだった。 出会って1年、付き合って1ヶ月半。 少しづつ友達から恋人に変わってきて、今回はじめて誘われてここにいる。 「今日は、離れたくないんだけど…、いい?」 なんて、緊張で少し上ずった声で。 俺だって、そろそろかな?とか少し考えてたから、黙って頷いた。 死ぬほど恥ずかしくて、いつもより入念に風呂で身体を洗い、震える手で古徳の部屋のドアノブを捻っていた。 男同士なんて初めてだし、何が何だか分からない。 けど古徳となら何とかなるかなって考えてたんだ。 可笑しくなったのはここからだ。
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