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「急にどうしたの?」
「私、聡がそんなこと考えてるなんて全然知らなくて…」
「兄さんはいつだっておねーさんのこと考えてるよ。ムカつくくらいにね」
「…ん。私ももっと聡のこと考えるようにする」
「そうだよ。もっと大事にしないと許さないからね」
「うん、分かった」
珍しく素直だな、と思いつつ、なんとかクリスマスパーティーが出来そうな雰囲気に安堵した。
それから気まぐれなおねーさんは、突然ケーキを手作りすると言い出してスマホでレシピとにらめっこ。
急にやる気スイッチが入るからビックリする。
その間に俺はスーパーまで一走りして、食材を買い足しておいた。もちろん、クリスマスの飾り付けもね。
マンションに戻ると、いびつな形のスポンジが焼けていた。キッチンには突っ伏すおねーさんの姿。
上手くできなかったからか、落ち込んでいる様子のおねーさんは相当レアで面白い。
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