after short story 5(律side)

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「ぶっちゃけちょっと羨ましいなって思うくらい、おねーさんは兄さんの心を独占してるんだよ」 おねーさんを悲しませないように、寂しくさせないように、心の傷を癒せるように、笑顔できるようにっていつも馬鹿みたいに必死になっちゃって。 あー、考えたらまた腹立ってきた。 「ねぇ、律くんって…」 「ん?なに?」 「聡のこと大好きなんだね」 「…っはぁ?」 ガタン、と変な音がする。 手元が狂ってニンジンが星型ではなく、ヘンテコな形に抜けていた。 そんな俺を見て、おねーさんは「意外と分かりやすいんだね」と言う。揶揄う感じではなく、真顔で。 …いやいや。誰が誰を好きだって? あんな馬鹿兄貴、大好きなわけないし。
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