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腑に落ちなくて反論してみたって、おねーさんは「素直になれば?」の一点張り。
その台詞、おねーさんだけには言われたくない。
それからも、あーでもない、こーでもないと言い合いながら準備は順調に進んだ。
装飾を施し鮮やかに彩られたリビングは、あっという間にクリスマス一色になった。
食卓に並ぶのはスーパーで買ったチキンに俺が作ったポテサラツリー、おねーさんがササッと作ったパスタとコンソメスープ。そして真ん中で一番存在感を放っている形の悪いクリスマスケーキ。
わりと庶民派な俺と違ってどこか浮世離れしている兄だけど、これは喜ぶこと間違いない。
一気にクリスマスムードが高まったことに満足した時、ズボンのポケットの中でスマホが震えた。
確認すれば、日下からの着信で首を傾げた。
珍しいな…こっちから電話することはあっても日下の方から連絡が来るなんてどうしたんだろ。
不思議に思いながらも通話キーをタップして、電話に出ることにする。
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