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そうして迎えた、その日。
絶対大丈夫だから、そう言ってくれた彼に背中を押されるように、私は初めて家に芽衣子を招待した。
芽衣子の家や、どこかのお店でも良かったんだけど…
芽衣子もずっと彼に会いたがっていたし、この機会に紹介しておこうと家に招くことにしたというわけ。
それに、温もりに触れた私は昔のように強くはない。
もしも私の過去を受け入れてもらえなかったら、今の私はその場から立ち上がることすらできない気がして…
彼にもそばにいてほしいと、そう思った。
うちに来た芽衣子は、とにかく大騒ぎだった。すごい、広い、セレブ、そんな言葉を連発しては目をキラキラと輝かせて。
住んでいる私でさえ、まだこの広すぎる部屋に慣れていないのだから当然の反応だと思う。
いつまでもウジウジ悩むのは性に合わないと、コーヒーを淹れたタイミングで切り出した本題。
一緒に来ていた結衣ちゃんもちょうど寝ていたし、言うなら今しかないと思った。
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