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誰かを愛することは簡単じゃない。
誰かに愛されることは奇跡だ。
だからこそ…誰かを愛することがこんなにも幸せで、
誰かに愛されることが明日への糧となる。
私にそれを教えてくれたのは彼だった。
上手く愛せなかったら、なんて元から愛し方が下手くそな私が今更なに心配してたんだろう。
分かりにくくて伝わりにくい私の愛を彼はいつだってしっかり受け止めてくれるのに。
私と同じ思いをさせてしまったら、それも確かに不安だけど…
でもね、私はそれも知ってるよ。
どんなときに泣きたくなるか、
どんなときに寂しくなるか、
どんなときに抱きしめてほしいか、
どんな風に…愛してほしいか。
愛し方も接し方も分からないけど…その代わりに人の痛みを知ってる。
そんなに簡単なわけがないのは分かってる。
だからこれは飽くまで、もしかしたらの話だけど。
私の手を握る小さな小さな手を見ていると、もしかしたらそれだけで充分なのかもしれないって思った。
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