2994人が本棚に入れています
本棚に追加
/117ページ
俺は基本的に平和主義だし無駄な争いは避けたいから、怒っていたとしても笑うことにしてる。
でもやっぱり少し不自然だったようで、おねーさんは怪しむような目を向けた。
「なにその気持ち悪い笑顔」
「ヒドイな。誰のせいだと思ってんの?」
別に怒ってないのに無表情なおねーさんと、怒ってるのに笑顔を絶やさない俺。
よく考えたら何この状況…怖い。
おねーさんと俺の相性はとことん悪いみたい。
「ところで晩御飯の準備はもう終わった?」
「今からするつもりだけど」
「じゃあ今日のメニュー変更ね。肉じゃがは明日にして。で、おねーさんは今から俺と大急ぎでパーティーの準備をすること。分かった?」
「は?」
目を丸くするおねーさんをよそに、スーツの上着を脱いでキッチンに向かう。
このままじゃダメだ。なんとかしないと。
最初のコメントを投稿しよう!