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「勝手なのはどっち?ムカつくんだよね。兄さんはサンタになろうとしてるのにさ」
「え?」
「…あっ」
つい口から出た言葉に、しまったと口に手を当てても後の祭り。
イライラしすぎて思いきりネタバレするとか…最悪。
「何それ、どういうこと?」
「えーっと、」
頭の回転は速い方なのに動揺して言い訳すら思い付かない。
もういいや。捻くれ者のおねーさん相手にサプライズは無理だろう。
「兄さん、おねーさんを喜ばせるためにサンタ買うとかとんでもないこと言ってたから俺が止めたんだよ。それは感謝してね。それで今は自分がサンタになるって必死になってる」
「……」
兄さん、バラしてごめん。と心の中で何度も手を合わせて謝った。
素敵なクリスマスをプロデュースしたかったのに、それどころかぶっ壊してしまうとは。
本来なら準備を手伝って、男心を分かってなさそうなおねーさんに色々とレクチャーしてから帰ろうと思ってたのに。
結局失敗してしまい、意気消沈するしかない。
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