after short story 3 (聡side)

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after short story 3 (聡side)

「…とりあえずこれでよし、と」 朝は山のように積み上げられていた書類も残り半分。 キリのいいところまで仕事を終わらせると、カタカタとノートパソコンを打ち込んでいた手を一旦止める。 ふぅ、と一つ息を吐き、目の前に置かれた時計に視線を落とせば既に14時を回っており、少し遅めの昼休憩を取ることにした。 昼食を食べながらデスクの端に放り投げていた携帯に目をやればタイミングよく彼女からLINEが来て、彼女も今から休憩なのだと分かる。 LINEを開いてみると、一番に目に飛び込んで来たのはビールを持った猫のスタンプだった。 そのスタンプの下には“今日早く帰って来れそうならご飯作るから連絡して”の一文があって。 絵文字も何もない素っ気なさが彼女らしいが、どこか憎めないほろ酔い顔の猫が“お疲れニャ!”と手を上げているスタンプのチョイスには仕事中なのも忘れて、ぶはっ、と吹き出してしまった。 彼女の場合、素っ気なさの中にある自然な可愛さが最大の魅力だ。このギャップがたまらなくいい。
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