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雨が降る
ぽつり
此の身を呪い、稼業を
ひとつ終えるに、
また呪い。
帰る道を再び見失う。
大いなる呼び声か
風の吹くまま 歩みを進めるも
其の歩みは、進むことしか許されないのだと
踏みしめた地から、
退くことは許されないと思い知る
進む先は、行き着く先は、
重ねる罪の、其の先は、
何処へ何時まで
裁きを受けるであろう
其の刻を
いつしか、思う
揺れ惑う、胸の内、
煌めきは すぐと消え、
握った手を ひらけど
残るは 鈍色の砂粒で
砂も朽ちて煤のよう
また風が攫う
遊ばれた花弁に似て
己の欠片の ひとつも掴めずに
気がつけば黒雨
見上げた曇天
ひどい雨を 黒い血を
黒衣は返す光なく
暗闇 あかい まなこに うつる かすかな光
迷い苦しむ ゆらりゆらり
チリンとひとつ鈴が鳴る
暴れ狂った手が白い壁に
黒色をべったりと残して
表面を覆っても繕っても
或いは 殻を閉じても
渇きと息苦しさに溢れる
何が動かす
はらわたのない
虚っぽな自分を
確かめるように目を閉じて
心溺れぬように其の手を伸ばす
螺子が止まるまで
その歩みを止めないで
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