レッドスノー

あらすじ

　父を殺して以来暗殺者として日々暗躍しているアリーザ・フィールドは、ある日、依頼主かつ最愛の妹であり唯一の家族であるノノ・フィールドの命の恩人、トッド・コールマンから報酬を受け取る際に別の仕事を紹介される。それは、殺害現場を目撃し、その際に顔を見られたマーク・エバンズという男の護衛任務であった。初めは断ろうとしたのだが、マークがあまりにしつこく懇願してくるものなので仕方なく依頼を引き受ける。
　今まで護衛任務をしたことが一度もなく、マークから人殺しは避けるように言われていたアリーザはトラップを仕掛けたり、天井に穴を開けて銃で狙い撃てるようにと試行錯誤しながら慣れない護衛任務に挑むが、相手の殺し屋魔法使い組織であるシュテール・ングの後手に回って遅れを取ってしまい、遂には病院で何も知らずに過ごすノノを危険な目に合わせてしまう。
　妹を何よりも大切に思うアリーザは、葛藤の末にマークとの契約を切ってシュテール・ングを壊滅させることを決意する。その際、護衛任務の報酬の代わりに、ノノの保護をマークに頼み「フェアルストには絶対来ないで」と釘を刺す。
　アリーザは、初めにシュテール・ングの雇い主である魔法協会に赴きマークとノノを殺害する契約を結ぶと、人体生成のプロフェッショナルであるポール・テティーノにマークとノノの複製を作って貰い、それを焼いて焼死体として魔法協会に持ち込むことで彼らを騙すことに成功。次に魔法協会から手が切れたシュテール・ングのプルトに存在する本部を襲撃して、激闘の末に組織を壊滅させる。また、トッドに莫大な地位を与える為に魔法協会と組んでいたことを仄めかすことで彼らを貶めることにも成功。魔法協会から貰った報酬とトッドから貰った報酬、元々所持していた全財産をマークとノノに託して息絶える。死亡する際に大量の薬物と酒を摂取してニュースで放送させることで、マークに自分が死んだことを悟られないようにした。
　本格的な治療により病気が回復したノノはマークと共にフェアルストへアリーザを探す旅に出るのだった。