第1章 セクシーサービス事始め

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二時間で三万もらえるからってこれからはほいほいこういう話に乗らないようにしなきゃ…。 「いやぁ、いいよすごく。お前、着痩せするタイプだな。そうやってると意外にむちむちで肉感的じゃん。その二の腕とか太腿。…胸もいい感じに盛り上がって、その谷間いいなぁ。エロいよ、まじで」 友達と思ってた男にこんな目で見られるのほんとに微妙だ。わたしはショートパンツ(てか、これがホットパンツってやつ?)の裾を気にしてつまんで引っ張り降ろした。 「ちょっと、この丈。…ここまでぎりぎりにすることないじゃん。大丈夫、パンツはみ出してない?」 「いやまあそれを狙ったんだけど。姿勢を変えたりしたらちらつくくらいでちょうどいいよ。あんまり細かいこと気にしない。俺はこの場にいないと想定して。せいぜい身体揺らして、大胆なポーズとってよ」 そんな注文するのか。 わたしは内心閉口した。それって結局、覗き部屋と変わんなくない? 俺の存在は無視して、と言い置いて軽く身を引かれ、ともかくも彼の手で用意されてあった掃除用具に手を伸ばす。当然ルンバなんかない、まあそれは当たり前か。そんな掃除風景いくら何でも。セクシーから程遠いくらいわたしでもわかる、けど。 「…モップとか。シート付きワイパーとかもないのね」     
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