第1章 セクシーサービス事始め

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独自の視点で、自分の見つけた情報源を使って、自分の文体で。いきなりそんなこと言われても。わたしは途方に暮れた。ネットで探す以外に取材のやり方さえ知らないし。 他のライターの人たちはどうしてるんだろう。もともと力のある人は大丈夫だろうけど、多分わたしレベルの泡沫ライターも沢山いて、この変動の影響で打撃を食らった連中もそれなりにいたはずだ。目に見えて減った仕事の合間に傷を舐め合う相手を探すかのようにそんな愚痴を求めて他人の書き込みを読んでは共感したり、これよりは自分の方がましと浅ましく溜飲を下げたりする日々が続いた。 そんな中で、美味しい楽できる仕事が減ったと愚痴をこぼしつつも何となく明るくさばさばしたあるライターらしき人のブログを見つけた。     
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