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第2話 ゴリラだ。
「おいっ。おいっ!」
どこからか野太い男の声がする。
うーん。もう少し寝ていたい。後5分……
「おいっ!」
バシッッ!!
!! 左頬にお決まりのビンタが。あまりの衝撃に首が90度横を向く。意識が再び飛びかける。
「起きないな。もう一発いくか」
「はいっ! 今起きますっ!!」
もう一発もらうなんてとんでも無い。首がすっ飛んだかと思った。
一言文句を言ってやろうと、眼を開けて男を睨みつけると、
あれ?
ゴリラだ。
ごしごしと眼をこすってみる。
「ウホッ?」
やっぱりゴリラだ。
ゴリラ顔とか比喩とかでは決してない。
混じりっ気無しのゴリラがそこにはいた。
「ウホッ。気が付いた様だな。良かった」
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