第1話

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東エリアの入学式の春。 東都区公立高校 暁高校は本日150人の入学生を迎えた。本校は近辺の公立に比べ偏差値が高く、普通科の他にも球技や陸上など様々なスポーツジャンルの特待生が集まっている。 そしてもう一つの顔、それは不良のエリート校でもあると言う事。そう言った括りの彼らは名ばかりの工業化として校内では隔離に近い形で幽閉されている。 桜『暖かな春の訪れとともに、私達は暁高等学校の入学式を迎える事となりました。高校3年間というのはあっという間に過ぎていくことと思います。1日1日を悔いのないように大切に過ごし、勉強に励むことはもちろん、部活動にも___』 進行は進み、新入生代表の挨拶。入試試験でトップの成績を叩きだしたのが印東 桜だ。 彼女の入学は生徒はもちろん、教師側からも大いに望まれていた。数多くある有名高校からの逆推薦を蹴り、暁高校に入学したことは本校の教師も鼻が高い。さらにその容姿、生徒の中には【美貌の神に愛された美少女】や【現世に蘇った大和撫子】などキャッチフレーズをつけるファンのような生徒もいる。 入学前からファンクラブ創設など前例になかった。 今回暁高校が前例にない倍率の高さだったのは彼女の存在があったからなのかもしれない。
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