第1話

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大志『よう!』 下駄箱に到着すると隣のクラスの幼馴染、遠藤 大志が待っていた。大柄な体格と器量もあって彼はみんなの兄貴分だ。 麻里華『大志ー!』 春斗『みんなある程度バラけちまったな』 大志『春斗良かったな、念願の桜と同じクラス』 春斗『おうよ!いやー死ぬ気で勉強した甲斐あったわ』 本来、春斗の偏差値では暁高校は絶望的と言われていた。しかし周りのサポートのおかげで春斗はこうして暁高校へと進学する事ができたのだ。 大志『この後軽く部活見学してくんだけどお前らもどうだ?』 春斗『あー俺はパス。部活とかめんでぃーし』 春斗はそそくさにローファーに履き替え、外へと出て行った。 麻里華『行っちゃった』 大志『さすがは志望動機“桜がいるから”って書いただけのことはあるわ』 春斗『ただいまー』 徒歩約20分、春斗は我が家である本郷家に到着した。母親は世界を股にかけるデザイナーで家にいるのは年に1回というほど多忙な人。 『おう、お帰り。もう帰ってきたか』 そして父親は地元では有名な花火職人。
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