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「階段をぴょこぴょこ跳ねるの見てたよ」
「一段ずつ飛ばして降りとったんじゃ!」
歌恋は口元に手を当ててクスクスと笑いながら安里にいう。彼女も階段を示しながら答えた。
時刻は朝の八時。あと二十分で学校がはじまる。
「早いとこいこう、歌恋」
「うん!」
安里にいわれ、歌恋は頷いて彼女に続いて歩き出した。
安里の眉下まで伸びた前髪は亜麻色のヘアピンがとめられており、歌恋のハーフアップにされた髪もまた鴉よりの明るい黒色のヘアゴムでとめられていた。
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