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x年、輝生石という未知の物質を発見した人類はその無限のエネルギーを我が物とした。人が空を飛ぶ時代の始まりとも言われている。無限の可能性が輝生石には秘められていたのだ。産石国は豊かさを増し、非産石国は衰退の一途をたどるほど、世界に大きな変革をもたらしたのである。それだけであれば世の習わしであろう。だが人類は愚かであった。一つの非産石国が宣戦布告をすると世界各地で連鎖的に戦争が始まる。
x427年、輝生石戦争と呼ばれた世界大戦が勃発した。何年も続く戦争? そんなものではない。一瞬で終わるものであった。旧文明の兵器により世界は人間の手で滅んだのである。それまでどんな歴史をたどっていたのか? 今となってはその多くは分からない。人類は滅亡を逃れたが国はなく混乱を極めた。暗黒時代とも言われる人類の苦い記憶。多くの人が無意味に命を失っていた時代である。
x613年、人々は無残な世の中に終止符を打つため一つのナイツという国を作った。人種も国境もなく人々が本当の意味で笑って暮らせる国が生まれた瞬間であった。しかし理想郷は長くは続かない。
x666年、西の統治者がアームの建国と独立を宣言すると中央の統治者もそれに倣う形でスターの建国と独立を果たす、国は瞬く間に3国に分断される。そうしてまた人類は繰り返す。愚かな行いを……。
x712年、世は戦乱の時代。力が全てである。力無き者はある者に奪われ、虐げられる。いつの時代も人は人を殺し続ける。
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