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デモンストレーション2
冷却モードに入ります。セツナの再使用は20分後になります。黒刀は輝生通話で冷却時間を伝えガチャガチャと音を立て最低限戦闘が可能な形状になる。
s902が遠くで俺に手を振ると輝生通話をしてきた。
「流石だね。あんな硬いの一撃とは恐れ入るよ」
「お前こそ、あんな早いのよく落とせるな」
「君よりかは当てやすいよ」
一瞬で勝負は決したが、輝生石を用いた兵器、輝生具での戦闘はこういうものだ。何年も殺し合いをしてデモンストレーションに立てるのは販売される水準に達した一部の者だけである。
デモンストレーションに出れたとしても負ければ死を意味し、勝ったとしても買い手がいなければ破棄される。
俺達は単なる商品に過ぎない。
試合を見ていたものがオークション形式で俺達の様なものを買っていく。買い手は各国の地域統治者であったり、反乱軍であったり、ギャングであったりとするらしいが興味はない。どこに行ったとしてもやる事は変わらないし廃棄されるよりかは余程ましである。
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