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俺と神様 洋一郎は急いで病院の階段を登り、5階のマユリの部屋へかけつけた。
「マユリ!」
「和也。来てくれたのね。良かった」
ベッドへ目をやる。マユリは眠っており、点滴を受けながら酸素マスクを装着していた。酸素マスクが繋がっているモニターからは規則正しい機械音が鳴っており、担当の先生と看護師さんがモニターを確認しているところだった。
「人工呼吸器の音が変化すれば、ナースコールを押してください。私たちも定期的に見に来ます」
先生と看護師さんはそう言い残し、部屋から一旦退室した。俺はマユリの傍へ行き、人工呼吸器のモニターから発している音が変化しないよう祈りながら、左手にナースコールを持った。
母さんと神様 洋一郎は、マユリを挟んで俺の向かい側に座った。
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