第六神話 神様!マユリを助けてください! ②

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 日付が変わり、クリスマス・イヴからクリスマスとなった。クリスマスパーティを家族4人ですると言い、当日まで家の飾りつけを頑張っていたマユリがかわいそうだった。  病気が回復し、退院できればその日にクリスマスパーティをやってやろうと思っていた矢先、今まで一定のリズムで鳴っていた人工呼吸器が、急にリズムを変えて鳴り出した。  ピー!ピー!ピー!  ピー!ピー!ピー!  明らかな異常音だ。俺は左手に持っていたナースコールを押した。 「マユリ!マユリ!」 「マユリ!」 「父さん!!今すぐ先生を呼んできて!」  俺は泣きながら初めて神様 洋一郎のことを『父さん』と呼んだ。 間もなく先生と看護師さんが到着し、人工呼吸器のモニターを確認する。 「マユリちゃんの呼吸が浅くなってきています!声をかけ続けて!」  俺と母さんは泣きながら全力でマユリを呼び続けた。 「マユリ!マユリ!頼む!マユリ!助けてよ!父さん!神様!マユリを助けてよ!!」  俺がそう叫んだ瞬間、天と地がひっくり返るような強烈なめまいに襲われ、部屋の空気が明らかに変化したことに気付いた。隣にいる母さんや先生、看護師さん、人工呼吸器に目をやるとなぜか止まっている。動画再生中に一時停止を押した感覚に似ていた。 (なんだよ…これ………)  そう思った瞬間、俺の後ろから強烈な気配を感じた。明らかに俺が出会ったことのない、この世のものとは思えないほどの強烈な気配だった。心臓が激しく鼓動する。俺はゆっくりと後ろへ振り向いた。  そこには、眩しいほど光り輝いている神様 洋一郎、つまり、俺の新しい父さんの姿があった。  
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