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「好きだ…」
「ぁ、ん…っ…!」
耳朶をくすぐる距離で、囁かないで欲しい。
低音が腰に響くのにも体が反応して戦慄いてしまうのに、音を立てて耳を吸ったり舐めたりするなんて…しないで欲しい。
その上腿に弾の熱い昂りを擦りつけられながら胸元に忙しなく指先を這わされると──もう、何がなんだか…分からなくなってくる。
また体が熱くなってくるのを感じた祐也は恥ずかしさを覚え、再び薄い唇にむしゃぶりついてくる弾から逃れようと、いやいやと首を振る。
「んッ!」
しかし胸元を弄りながらワイシャツのボタンを外そうとしていた指に顎をつままれ上向かせられると、それだけで頭を固定されてしまい、強引な口づけを甘受せざるを得なくなる。
そうなるともう、弾のするがままだ。
だんだんとキスし慣れてきた弾の舌先が、的確に祐也の感じるツボを刺激する。
鼻の裏側、綺麗に並んだ歯列の裏…
なんでそんな所を舐められただけで感じるんだ、と戸惑う舌先を弾に絡め取られると、抵抗しようとして厚い胸板についていた指先が甘い痺れに震え、脳の中心が白み出し、目眩を覚えた。
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