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俺のいとこに、今の日本では考えられないくらいに貧乏な生活をしている一家がいる。 住んでいるところは親族の田畑の中に自分で建てた小屋で、トタンと木材で出来ているのだが、普通の人なら物置にもしないようなしろものだ。 食べるものはその親族が採れた野菜の一部を分け与えたりもしているが、兼業農家のあまり物などたいした量ではなく、そんなものでは全然足りなかった。 そこで川で魚を釣ったり、山に入って山菜を採ったりしていたのだが、それでも腹が満たされない場合は、その辺の雑草を食べていたというからすざまじい。 服も親族のお下がりなのだが、その辺のホームレス以上にぼろぼろになっていた。
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