68人が本棚に入れています
本棚に追加
雪兎はその背中を見送り自分を拘束している雪那の手を剥がしてくるっと雪那の方へと体事向ける。
そうすると、目の前には長い髪をみつあみにして尚且つとても高そうな紫色のスーツとその上にコートを着ている。むすっと雪兎を見て如何にも怒ってますとアピールをしている。雪兎は雪那に訳は分からないが怒っているので口を開き
「ごめん、何か怒らせるような事したみたいだな…」
と、言った雪那はそれを聞いて雪兎を抱き締めた。
そうして雪那は雪兎の耳元で分かってないじゃないと拗ねた口調で雪兎を更に抱き締める。雪那ははぁっとため息をついて雪兎にあることをお願いする。
「雪兎ちゃん……お願いだからあいつとあんな近すぎる距離で話さないでよ…」
と、そう願った。雪兎はそれを聞いて、ああ……それで怒っていたんだと納得して雪那を見て自分からも抱きしめ返す。確かにあんな近すぎる距離で他の人が雪那と話されたら自分だって嫌だし辛い…
でも、あのときの白亜は何か変だったな…そう思った後に雪那のまだ少し拗ねている顔を見つめながら謝罪をする。
「雪那…ごめん…」
「……謝るならもう、あんな近い距離で話さないでね…」
「うん……本当に、ごめんな…」
そうして二人はぎゅっと抱きしめあってどちらからともなく小さく唇と唇が触れあうだけのキスをした。
最初のコメントを投稿しよう!