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白亜はそんな雪兎にふわっと笑い話を続ける
「それなら良かった、たまたまちょっと仕事が休みだったから花でも買いに来たんだけどね」
「ん、また薔薇か?」
「当たり、そう薔薇が欲しかったんだよ。流石僕の大親友だね」
「そんなもん、いつも薔薇が多いからだろう。後、ちゃん付け止めろ」
ふふっと、白亜は笑い雪兎も少し笑う。
この二人は高校の時から親友で実を言えば雪那の事も知っている、雪兎のある秘密についても……。
そして、雪兎にとってある意味例外的で特別な存在でもある。
その白亜はたまにこうして雪兎の営んでいる花屋に来ては薔薇を買っていく。
「雪兎ちゃんの所の薔薇は本当にとてもいい薔薇ばかりだからついつい薔薇を買っちゃうんだもん」
雪兎のいるレジの前を離れてすぐ近くの薔薇の置いてあるコーナーに行きベルベットの薔薇が欲しいと雪兎に声をかける、雪兎はそれを見て普段は笑うことはないその表情を柔らかくまるで少女の様に笑い白亜の前へと行って白亜の右手を取りきゅっと握ってそれに驚き、きょとんとした表情の白亜を見つめて
「ありがとう、白亜。お前がそうやって喜んでくれると嬉しい」
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