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と、白亜に普段なら見せることがあまりない照れながらそう言った。白亜はそれを見てやや切れ長な金色の目を熱を孕ませて雪兎の手を少しきつめに握り返し
その美しく端整な顔を雪兎の綺麗な顔へ唇と唇が触れあいそうな程近付けて雪兎はちょっとだけ驚いた表情をして白亜を見つめる。そんな雪兎の様子に甘く甘く上気した声を薄く血色が良くなったのか薔薇色の唇を震わせ切なく発する。
「………っ雪兎、僕は…」
「白亜?…ッ!!?」
「―――――だぁめよ…、誰の愛しい人だと思ってるのかしら?」
白亜が雪兎に何かを言おうとして雪兎はそれを聞こうとしていたが背後から突然透き通るような甘く何処か冷たい声が聞こえたかと思ったらぐいっと誰かに腰を引っ張られてその衝撃で白亜に掴まれていた手は解けてその声の人物の腕のなかにスッポリとおさまった。
雪兎はまさかと、思った。背中に伝わる暖かく柔らかい弾力のある胸に後ろから手を伸ばし拘束をしている紫色のネイルが施された陶器のような滑らかな白すぎる手に鼻孔を刺激する、甘く思考も何も出来なくなるくらいに蕩けるような匂いその持ち主は…
「――――――雪那…」
「はぁい、ふふ、可愛い可愛い私の雪兎ちゃん。駄目よそんな厭らしい顔をこいつに見せるなんて…今日はちょっとお仕置きかしら?」
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