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「ああ、えーっと、コタの事食べてしまいたい。閉じ込めて自分だけの物にして体中にキスをして、中をぐちゃぐちゃにかきまわしたい。義人先輩が言うにはこれって恋愛感情らしいけど、そんなのどうでもいいだ。
コタ、俺だけのものになれよ。」
「だって、だって陸俺の告白断ったじゃないかよ。」
涙がジワリと溢れてボロボロとこぼれた。
それを犬のように陸はなめとった。
びっくりしすぎて涙が止まった。
「その時はまだ、分からなかったんだよ。
多分、ずっと、ずっと前からコタが好き。コタを俺だけのものにしたい。」
喜びに震えるって多分こういう事を言うんだろう。
陸が、あれだけ焦がれた陸が俺の事を好きだと言ってくれている。
一人感動に浸っていると、俺の事を覗き込む陸の目が不安に揺れている。
「馬鹿だな。」
「っ!!」
「ずっと前から俺はお前のものだよ。」
そうだ、俺が陸を好きになった瞬間から俺はとっくに陸のものなのだ。
俺は陸に笑いかけた。ぐしゃぐしゃの顔なのは勘弁して欲しい。
すると陸は突然俺を俵担ぎにした。
「は!?陸何?」
「早く、コタの事食べたい。」
「ちょっ!!どこ行くんだよ!?」
「俺んち。」
「いやいやいや、俺にも心の準備ととか、両想いになれた幸せを実感する時間は?」
「後で、後ででいいよそんなの。それより、本当に我慢できそうにないんだ。ここで始めるのと、家とどっちが良い?」
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