本編

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――ピンポーン 今日もオレの家のインターフォンが鳴った。 いそいそと、玄関へとむかい、ドアを開ける。 「こんばんは。」 そこにいたのは予想通り、幼馴染の陸(りく)だった。 近所に住んでいる陸とは小学校へあがる前からの仲だ。 6歳までおねしょをしていた事も、初恋がクラスメイトのさっちゃんだった事も昔は何でも知っていた。 それが、変わってしまったのはいつからだろうか? 陸が所謂美形と言うやつで、周りの評価が変わったから? ニ次成長で180cm近い身長になって、不良グル―プに入ったから? 違う。 そんなことはもう分かっているんだ。 俺が、陸の事を好きになってしまったからだなんて事は。 それでも、陸は数日おきに俺の家に来る。 と言うのも、陸の両親は共働きと言うやつで、陸の母親が夜勤でいない日はうちで一緒に夕飯を食べると昔から決まっていた。 中学の途中から、学校ではお互いに居ないものの様に過ごしていて、高校生の現在では俺と陸が幼馴染だと学校で知っている人も殆どいない。 そういう状況なんだから、もう、うちにくるのやめればいいんじゃない?そう聞ければいいのかもしれないけど俺には無理だ。 陸と両親と4人で食卓を囲む。     
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