貴女様へ

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貴女様へ

拝啓 初夏の香る毎日、いかがお過ごしでしょうか? 心配事も多いでしょう。 ご家族のことや、世間のこと。 私のほうは心配は無用です。 恋仲を誓ったお方とあと幾ばくもなく結ばれる予定です。 私も空を見ては、ため息の出る日々を過ごしておりましたが、約束を叶える日が近いということで、胸が高鳴っております。 前途は多難かも知れませんが、また貴女様に出会える日を待ち望んでおります。 何も心配はいりません。 私の伴侶は貴女様もよくご存知のお方です。 時間とは過ごすためにあるのではなく、積み重ねるためにあるのです。 お手紙、嬉しく思いました。 また、会いましょう。 今よりずっと近しい仲として。 誰よりも私が幸せにしたいと思っている方と共に。 かしこ
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