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「はあ? ぎるどって何だよ」
おじちゃんは怪訝そうに俺を見る。
「えっと、名前が違うのかな。ほら、冒険者が出入りしてて、依頼できる、便利屋ーみたいな」
「冒険者? 便利屋? 兄ちゃん何話してるんだ?」
屋台のおじちゃんと長々話した結果、ひとつの事実が浮かび上がった。
ーーこの国、いや、この辺りの国には、ギルドなんてものは無いらしい。
えええ? 最初から詰んだ?
いやいや、なかったら作ればいいんだよな! それでギルドの職員になろう。
だって、戸籍も知人も信用も無い俺を働かせてくれるとこなんて無さそうだし。
マスターはなんか面倒そうだから最初は仕方ないにしても、良さそうな人材が居たらパスしよう、そうしよう。
俺は手持ちのアイテムを幾つか売って、ギルドを立ち上げた。
一応、ギルドマスターは俺。
職員はなんか近くで弱っていた孤児達と、大安売りされていた奴隷達。
あ、受付嬢は美人がいいかなーと思って奮発した。
綺麗だし賢いし魔法も使える女性を三人、可愛い、色っぽい、クールビューティで取り揃えた。
さて、開店だ。
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