<縮まる距離>

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二次会に移動組とその場で飲む組と別れた。 私はその場に残った。 彼も残った。 席を真ん中あたりに移動したら彼が隣に座ってきた。 私はケータイをさっきの席に忘れたと思いだし取りに行こうとしたら、彼が腕を掴んできて 「せっかく隣に来たのに移動するの?」 「え?違う違う!ケータイ忘れたの。」 「なんだ!早くとってこいよ」 向かいの席に先輩が座って、わいわいと楽しんだ。 みんなかなり飲んで酔っていた。 先輩が彼に向かって 「あかりちゃんのこと気に入ってるからって、ベタベタしすぎ!あかりちゃん、こいつ狙ってきてるから気を付けな!」 私は、まさかーと笑っていたら彼が 「俺、いまから田中さん口説くから、お前邪魔するな!田中さんは、どんなのがタイプですか?」 そーいえば、こんな話、忘年会でも夏の送別会でもしたなぁと思い出した。 先輩と彼が話してて 「菊地さんて、堂々と俺のタイプ田中さんって言ってるのあかりちゃん知ってるの?」 彼が 「バカ!田中さんには言ってないんだからお前が言うな!」 「いまさら!あかりちゃん以外みんな知ってるけど?」 なんか不思議な感覚だった。 私より可愛くて素敵な先輩や後輩いるのになーと、彼のことを変わった人と思った。
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