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「あ、愛香…。」
いきなりの出来事に彩ちゃんも驚いているし、先生も焦ってる。
でも、一番驚いてるのは私だったりする。
「坂木さん。大丈夫?」
先生は優しく私を慰める。
「先生、最後に困らせちゃってごめんなさい。今までありがとうございました!」
私はただ涙を拭って精一杯笑顔を作った。
「やっくん。たまには遊びに来てよ。」
彩ちゃんはふざけながら言う。
「そうだね。またいつか。」
「矢作先生!私…。」
好きだって咄嗟に言いそうになる。けどそんなこと言ったらまた、先生を困らせてしまう。
さっき泣いてしまったからもう私の気持ちなんてバレてるかもしれない。
けど、好きなんて、言ったらいけない。
そう思い直し
「先生、また遊びに来てください!その時はまた話しましょう!」
「もちろん。2人とも、これからも勉強も遊びも頑張ってね。」
「はい!」
それが先生と交わした最後の会話になった。
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