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プロローグ
ーその日は珍しく実験中にボーッとしていたんだ。
「この実験では少なくない量の水素が発生します。火を扱う順番には十分気をつけるように。」
そんな先生の注意は耳に入らず。兎に角実験を真面目にやっている姿を見せなければと周りを見渡す。実験台の上にはガスバーナーに火をつけるためのマッチ。あらかじめ後で使う湯を沸かしておこうとマッチを手に取った。
「・・・き。皐月!!今はダメっ・・・っ!」
実験メンバーの1人が皐月を止めようと手を伸ばす。
「・・・え?」
しかしその時点でマッチを擦るための動作を始めていた俺の手は止められなかった。
「爆発するっ!」
誰かが叫んだ。その瞬間目の前は光に包まれた。そこで俺の意識は途絶えたんだ。
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