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その一件があってからお前は強くなったよな。俺と隣に肩を並べるぐらいに…。
小学校高学年になってからは、地元のチンピラ集団と揉め事を起こしては一緒に喧嘩をした。そして俺達は負けを知らない最強で最高な“相棒”になったんだ。
中学に上がり、お前は綺麗な赤い髪に一房の黒メッシュを入れてきた。だから俺もそれに合わせて金髪にしてみたんだ。そして俺に言ったよな。
「冬真、俺達でグループを作ろう!誰も寄せ付けない最強なグループを。」
俺はお前の生き生きした言葉に耳を傾けちまった。それが大きな間違いになるとは知らずに…
ある日、お前はこの地区で一番恐れられている連中に「喧嘩を売ろう!」と言い出した。勿論俺もその時は参加するつもりでいた。だが、いつしか徐々にエスカレートしていくこの行為自体に、意味があるのかと俺は疑問を抱き始めた。
そして決行日。俺は集合場所に向おうとしたが、一本の電話が入って事情は変わった。その電話は「ばあちゃんが倒れた」というものだった。俺は予定を変更し、ばあちゃんが搬送された病院に向かうことにした。
そして俺は龍士に一本の電話を入れた。だが、お前が出ることはなかった。
ばあちゃんはただの食あたりで、病院に行ったらケロッとした顔をしていた。本当に人騒がせな人だと思ったが、でもその表情に何だか救われた気がしたんだ。今までやってたことがアホらしく感じてきて…。
そして思ったんだ。「俺の拳は人を傷つけるためにあるんじゃない、守る為にあるんだ」と。
明日龍士に全部話そう。それでもうこんな無意味なことを辞めようと。
その時俺は龍士達が相手に壊滅させられていることを知らなかった。
翌日。
お前は俺が来なかったことを攻め立てた。理由を説明しようとしたが、聞く耳なんか持ちやしなかった。
だから俺は「降りる」とだけ言い放った。その言葉がどれだけお前を傷つけたのか、俺は想像もしなかった。きっとお前なら分かってくれる、俺と一緒に辞めてくれると信じていた。
だが、翌日龍士は俺の前から姿を消した…。
なんか過去編長すぎて、何でこうなったのか私も分かりませぬ…←無責任。
こんな変な話しか書けないんだ、私は!
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