7人が本棚に入れています
本棚に追加
『良くやった』
『お褒め頂き光栄です』
川口に猫なで声をかけた女王は側近の方へ顔を向けると鋭く言い放った。
『マスクの解析はまだか』
『申し訳ございません。今しばらくお待ち下さい』
『おまえはそればかりだな。少しはこいつを見習え』
『ははあ、女王様』
女王は床にムチを打ちつけた。
『うん?待てよ。父親の方は今戦えるような状態ではないと言ったな』
『はい。死んだかと思いましたが、しぶとい奴でして』
女王は川口に近付き、ムチの柄で顔を上げさせた。
『おまえ、マスクを持ってもう一度あいつ等の所へ行って来い』
女王は唇の端を吊り上げた。
『反省している振りをしてマスクを返してやれ』
側近が慌ててさえぎった。
『いや、しかし女王様・・・』
女王は側近をムチ打った。
『分からぬのか。こいつに変身出来るだけの技術を教え込ませるのだ』
『さすがは女王様、変身した状態を確認出来れば解析も進みます』
女王は満足げに頷いた。
最初のコメントを投稿しよう!