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『田辺、親父さんの病院の近くに怪人が!』
地図の別の場所に赤いランプが点滅している。変身解除した流磨はユニットカーの助手席に飛び乗った。
『藤崎、急いでくれ』
『了解』
ユニットカーは再び爆風を残して姿を消した。すぐに怪人が見えてきたが、既に誰か戦っているようだ。
『ミキ?』
確かにミキの姿も見える。けれどもう1人いる。
『親父?』
流磨がポケットを確認すると、研から回収したマスクは、確かにそこにあった。
『どういうことだ?』
車が近付き、はっきり見えてきたマスクドデンティストの姿は、いつもの研の変身体ではなかった。色はホワイトシルバーだが、形は流磨そっくりだ。
車から降りた流磨が変身する前に、怪人は爆発して散り果てた。変身解除して現れたのは、やはり研だった。
『親父・・・』
『おまえの方が格好いいなと思って、真似して作ったんだ。この前はまだ試してなかったから使わなかったんだけど・・・全く問題ないみたいだ』
流磨は呆れた顔で大きく息を吐いた。
『怪我、治ってるんじゃないか』
『あれ?そうだなあ。あ、意識したら痛くなってきた。イテテテテ!』
流磨は背中を向けて歩き出した。
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