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スカンベイター
インターネット詐欺において、故意にだまされた振りをする人がいる。詐欺だと分かっていて、からかい、楽しんでやり取りをする行為をスカベンティング(scam baiting)という。
要は詐欺師をおびき寄せて、だまされた振りをし、おちょくることである。中には自警団と称して、スポーツ感覚で詐欺師を挑発する人たちがいる。
詐欺師に挑戦する人をscam baiters(スカンベイター)と呼んでいる。
詐欺に遭った犯罪被害者を支援するある外国の団体は、スカンベイターを卑下している。スカンベイターに素人とも玄人もない。詐欺師に、新たな手法を編み出す手助けをしているという。
まともなやり方は、プロフィールを取得するだけにとどめることだと説いていた。詐欺師は、SNSでプロフィールを再利用する傾向があるそうだ。それを開示して、注意喚起しろと言っている。
スカンベイターにも問題がある。金銭を支払うから面白い写真を送れと要求してくる。それを美術品のごとく、インターネット上に掲載する。人権上の問題がある。詐欺師の元が素行不良者なので、やられて恥をかいてざまあみろという感もあった。
犯罪被害者を支援する外国の団体も、自らの啓発で年々、インターネット上の詐欺の被害者が減少傾向にあるという。倫理を汚すというわけだ。犯罪を取り締まるのは司法警察機関である。ある犯罪被害者支援の団体は、そう述べている。団体は、被害に遭わないように啓発している。また、被害者の精神的なケアを目的に活動している。
2018年当時、日本では国際ロマンス詐欺の実態が、理解されていなかった。インターネット上には、豊富な情報がある。脚光を浴びるのは、同年11月になってからだった。右肩上がりで被害が増えていた。
簡単に言えば、知らない人とSNSで接点を持たない。見たことのないアドレスの電子メールを開封しなければいいだけだ。
当初は、自分がスカンベイターになるとは思わなかった。面白い写真ではなく、やつらの犯罪収益金を納める銀行口座を狙う。たとえ、暇人や偽善者とののしられても、世界で最低最悪なスカンベイターを目指すことにした。
詐欺師のせいで、慈善団体のホームページが閉鎖されるという事例もある。のちの話になるが、目の当たりにして、行動に拍車をかけることになった。
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