経済テロリスト

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 今回もテロ組織とは関係ない詐欺組織と判断した。ナイジェリア人と中国人の詐欺組織が結託して、行為におよんでいる可能性がある。通報文中のタバコの話は2016年から始まった。2017年1月5日の産経新聞にナイジェリアと中国人の混成詐欺犯罪についての記事が載っている。  2016年から2017年にかけて、東京都と埼玉県内で、偽造クレジットカードを使って、コンビニエンスストアから、タバコを購入した東洋人がいた。  中国人の犯罪組織の構成員が、タバコを購入して、中国国内で転売しようとしていた。日本在住の詐欺組織のナイジェリア人が、偽造クレジットカードを作製して、中国人に渡していたと判明。中国人ともども、ナイジェリア人も警察に逮捕されている。  この記事には「日本人になじみが薄いが、ナイジェリアの犯罪組織が猛威を振るている」と書かれていた。詐欺についても「419詐欺」と紹介されている。  国際ロマンス詐欺の記述はない。もっとも、国際ロマンス詐欺が世間に認知される1年10カ月前の記事だ。ビジネスメール詐欺や資金洗浄、西アフリカ域からの麻薬の密輸にナイジェリア人の犯罪組織と中国人が組んで犯行におよんでいると掲載されている。  午後1時14分、銀行員から連絡があった。フリーメールで連絡したと見る。用事があって、駅のホームにいた。  「今から何をする」  「いま出先にいる」  「あなたが家に帰ってきたら、私に次のことを知らせるように書いてください」  「メールに書いたのか」  「弁護士がこれまでに言ったことは何ですか?」  「次のことだけでは理解できない。口座番号、生年月日、氏名は連絡した」  「面倒だ。取り分はあなたが200で、私が150でいいぞ」  本来なら、750万ドルだが、350万ドルとわざと間違えてみる。  「私は銀行のために働くので、弁護士が意味したことを理解する。彼は、彼らが所有権証書を必要とすることを意味する。彼は何を意味したのですか?」  気づいていない。おそらく、現在も不特定多数の人に接触しているとみた。妨害工作を開始する。
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